チームビルディングをチームの「対立」対処に役立てる8つの方法:チームにおける問題解決の、より良く、より健康的な方法を見つける

チームビルディングは、チームが「対立」にうまく対処するためのさまざまな方法を提供してくれます。例えば、コミュニケーションスキルの向上、強固な信頼関係の構築、楽しい時間を過ごすなど、チームビルディングは、チームが健全かつ生産的に問題を処理するための準備の役割を担うのです。

今月は「対立」の様々な側面とその解決方法について見てきています。これまでは「対立」に対処するためのさまざまなフレームワークを模索し、「対立解消」や「対立管理」のテクニックについて話し合い、「対立変化」の可能性について考えてきました。また、「対立調停」とは何かを覗いてみたり、生産的な議論をする方法についても学びましたね。

今月最後のブログでは、チームにおける「対立」を、私たちの強みである「チームビルディング」と結びつけて考えてみたいと思います。実は、チームビルディングはチームが「対立」に対処することにも様々な形で役立っているのです。チームの弱点を指摘したり、必要な部分に目を向けさせたりすることで、起こりうる「対立」に備えるだけではありません。

チームビルディングは強力なチーム基盤を構築することによって、チームが「対立」に対処するのを助けます。チームの結束、信頼、共感といったチームの中核的な側面はすべて、チームビルディングによって強化することが可能です。それにより、「対立」が発生しても(発生自体は避けられないことですが、必ずしも悪いことではありません)、チームは「対立」に対処し、それを生産的あるいは変革的な方法で活用することができるようになります。

そこでここからは、チームビルディングをチームの「対立」対処にどのように役立てることができるのか、その8つの方法をご紹介します。

チームビルディングは、チームが「対立」に対処するのにどのように役立つのか

1. 「対立」は生産的で有益なものであると理解する

チームビルディングがチームの「対立」に対処する上で最も重要な方法の1つは、「対立」が必ずしも悪いことではないことを理解させることです。「対立管理」や「対立変化」でも述べたように、「対立」は有益であり、必要なものでさえあります。

「対立」に対して、よりポジティブでオープンな正しい態度をとることで、チームは「対立」をきっかけに大きく成長することができるようになるのです。チームビルディングは「対立」を楽しいものにすることで、この重要なポイントを理解する手助けをします。つまり、チームビルディングでは、さまざまな楽しいチャレンジが学習と成長に繋がるのです。

そのため、チームは「対立」や課題がその目的のために利用される限り、チームの成長と成功に繋がることを理解するようになります。それは今後、チームがより深刻な「対立」や課題に対処するための教訓となるでしょう。

2. ローステークスな環境下で、コミュニケーションと意思決定のスキルに取り組む

上で述べたように、チームビルディングはチームが自分たちのスキルを試し、「対立」に対処するための、ローステークス(low-stakes)な環境を提供するものです。

ローステークスな環境とは、ここではストレスや不安が少ない環境を意味しています。逆に言えば、通常の仕事は会社の成功だけでなく個人の出世にも関わるハイステークス(High -stakes)な環境であるため、チャンスを掴むことが難しくなりがちと言えるでしょう。

しかし、「対立」に対処するために不可欠なコミュニケーションや意思決定などのスキルを高めるには、リスクを負ったり、弱い部分を見せたりすることが不可欠です。そこでチームビルディングでは、安全で楽しい空間を提供し、その中でこれらの重要なスキルを練習したり試したりすることで、チームが「対立」に対処するのを支援します。

3. お互いを個人として、また同じチームの一員として見る

チームビルディングがチームの「対立」に対処するもう一つの方法は、チームメンバーを単なる「同僚」ではなく、一人の人間として見るようになることです。チームビルディングのイベントでは、チームはメンバーについてより深く学び、普段の仕事での姿とは異なる角度から彼らを見ることができます。

そうすることで、お互いの立場を理解した上で交渉することができ、「対立」に対処しやすくなるのです。さらにそれだけでなく、これはチームの結束を高めることにも繋がります。チームビルディングは「同じチームである」という強い意識を生み出し、破壊的な「対立」を抑え、迅速な解決に繋げることができるのです。 

4. 問題よりも解決策に焦点を当てる

チームビルディングがチームの「対立」対処に役立つ次の方法は、問題そのものではなく、問題解決に集中するように仕向けることです。これは「対立」、特に「対立調停」をする上で重要なポイントです。解決策に焦点を当てると、チームは生産的な終わり方を見つける方向に進みますが、逆に問題に焦点を当ててしまうと、同じ「対立」に何度もはまり込んだり、個人的な小競り合いに気を取られたりすることになります。

チームビルディングは、チームにさまざまな課題を与えることによってこれを達成します。インバイトジャパンが提供するようなチームビルディングアクティビティにおける課題は、チームが先に進むために目の前の問題に集中することを強いるものです。言い争ったり、関係ない小競り合いに集中してしまうチームは、結局課題を達成することができません。ですから、チームビルディングはどんな課題も生産的にこなすために、目の前のことに集中するようチームに挑戦させる素晴らしい方法なのです。

5. 共感と信頼を構築する 

「共感」と「信頼」は、チームと「対立」に関連する最も重要な項目といえるでしょう。「共感」はチームが相手を単なる敵としてではなく、それ以上の存在として見ることを助け、「信頼」は「対立」や誤解があった場合に、報復や疎外を恐れることなく、チームメンバーが心を開き、リスクを取り、弱さを感じられる強固な土台を作ります。

つまりこの2つの項目は、必ずしも調停や解決のプロセスを経ることなく、自然にチーム内の「対立」を緩和してくれるものなのです(もちろん調停や解決のプロセスの中でも役立ちます)。

したがって、チームビルディングは「共感」と「信頼」構築のスキルを重視することで、チームが「対立」にうまく対処できるようにします。この2つの項目は、チームビルディングの中でも大きな存在感を放つものです。チームビルディングでは、挑戦の中でチームの距離を縮め、互いのことをより深く知ってもらうことができます。お互いを信頼し、共感し合えるチーム文化を持つチームはより優位に立ち、そしてその過程を最も楽しく行うことができるのです。

6. 時間内に交渉をしその結果に対応する

「対立」を処理する上で、「交渉」は大きなウエイトを占めます。合意を得ることに重点を置く「対立解消」から、交渉と話し合いに終始する「対立調停」、さらにはチーム構造を変えるために少なくとも「物事のあり方」との交渉が必要となる「対立変化」まで、いずれにおいてもそれは変わりません。

しかし、多くの交渉において必要になるのが、ほとんどのチームが困るであろう「時間」です。そして、チームビルディングでもチームは「交渉術」を学ぶことができますが、特徴的なのは、それが必ず時間を区切って行われるという点でしょう。つまり、チームにはすべての課題を完了するため制限時間が設けられており、この時間内に、どのように進めるかを迅速に議論・交渉した上で決定し、課題を解決しなければならないのです。この交渉の効果は、次の課題やアクティビティの次のステージにも如実に表れます。

その結果、チームビルディングは迅速な交渉その結果への対処を教えることで、チームが「対立」に対処するのに役立ちます。ただしこれは、交渉が常に迅速に行われるべきだという意味ではありません(必要なだけ時間を掛けるべきでしょう)。しかし、チームビルディングという利害関係の少ない、楽しさに溢れた場の中で交渉を迅速に行うことは、「対立」を管理し、生産的な解決策を一緒に考える練習になることは間違いありません。

7. チームの弱点を意識する

「対立変化」が強調するように、(特にチーム内の)「対立」はほとんどの場合、根本的な問題を示しているものです。したがって、「対立」は個々の「対立」のエピソードや象徴的な出来事だけでなく、それを生み出した根本的な文脈や歴史によって構成されていると言えます。  

「対立」が有益である理由のひとつは、このような大きな緊張やプレッシャーを指摘することにあるのです。つまり、チームビルディングは「対立」が発生する前に問題を認識させることで、チームが「対立」に対処するのを助けるのです。

8. 笑い合う

チームビルディングがチームの「対立」に対処するのに役立つ最後の方法は、単純に一緒に笑う機会を与えることです。楽しくて質の高い時間を共に過ごすことは、より良い共感と信頼関係を築くための最良の方法のひとつです(上記参照)。また、「対立」が起こっているときでも、その場の雰囲気を和らげ、「対立」を解決するために必要な余地を与えてくれます。

笑いが最高の薬であることは、疑いようのない事実です。インバイトジャパンが提供するようなチームビルディングアクティビティは、チームを日常から引き離し、「対立」を解決するための創造的な方法を模索させるのに役立ちます。

最後に

以上、チームビルディングをチームが「対立」に対処するのに役立てる8つの方法についてご紹介しました。チームビルディングはチームにとって非常に多くの利点があり、「対立」に対処するための解決策を与えることはその一つに過ぎません。とはいえ、「対立」はチームにとって自然なことなので、チームビルディングのセッションを定期的に行うことで、チームが「対立」に対処する能力を身につけ、それを生産的、さらには変革的な目的のために利用できるようになるでしょう。

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吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。