チームにおける公平性のためのガイド:「公平性」とは何か、なぜ今それが必要なのか

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車いすで利用しやすいオフィスを作る、会議で外国語を話す人のために通訳を雇う。男女ともに十分な育児休暇をサポートする。これらは、チームが公平性を実践するための多くの方法のほんの一部に過ぎません。

最近、ビジネスや人事の世界で注目されている言葉、「公平性(Equity)」。多様性(Diversity)、公平性(Equity)、包括性(Inclusion)の3つの頭文字をとって「DEI」と略されることもあり、この言葉を目にしたことがある人もいるのではないでしょうか。

しかし、「公平性」は単に会議で使われるような流行の企業用語ではありません。上記の例が示すように、チームにおける公平性は、実際に肯定的な結果をもたらします。より根本的なことを言えば、公平性は「チーム内において重要かつ評価されるのは人間関係である」ということを示すものです。

そこでこのブログでは、公平性とは何かと、「多様性」と「包括性」との関連性についてを掘り下げていきます。また、なぜ今特にリモートチームやハイブリッドチームにとって、公平性が非常に重要なのか、そしてチームビルディングがどのようにチーム内の公平性を促進するのに役立つのかを説明します。

公平性とは?

まず、公平性とは何かという定義から始めましょう。公平性とは、成功するためのリソースに誰もが確実にアクセスできるようにすることです。チーム内では具体的に、休暇、トレーニング、能力開発、指導の機会、サポートなどを利用できることを意味します。

また、チームメンバーが自身の役割を果たす際の障壁が存在する場合は、それに対処することも含まれます。要するに、チームにおける公平性を推進する際には、個人の状況を考慮しなければならないということです。例えば、身体的な障害、精神的な健康、言語の違いなどは、すべて個人の状況の一部に含まれます。しかし同時に、公平性を通じて、チームの他のメンバーが彼らを支援することも可能です。そうすれば、チームメンバー全員が評価されていると感じ、最高の仕事をすることができるようになります。 

公平性 vs 平等性 

ここで「公平」と「平等」の区別をしておきます。この2つの言葉はよく一緒にされますが、より詳しく調べて、どう違うのかを確認することによって、より効果的な結果が得られるでしょう。

「平等」とは、基本的にすべての従業員を同じように扱い、機会や資源を同じだけ利用できるようにすることです。これは一般的には良いことであることは間違いありません。しかし上記で示したように、特定の状況下では、すべての従業員が同じであるとは限らないことがあります。

つまり「公平性」は個人の事情にも目を向け、一人ひとりのニーズに合わせてサポートできるような解決策を見出そうとする点が特徴です。例えば新入社員の例を考えてみましょう。新入社員は、他の社員と同じようにリソースにアクセスでき、同じように扱われるべきではありますが、それだけでは新しいチームに入ることの難しさまで考慮されているとは言えません。多くの新入社員は、他の社員と同じ考えを持つようになるために、追加のトレーニングやスキルアップを必要としています。さらにベテラン社員が指導することにより、ノウハウを教えてもらったり、精神的な支えや専門的な助言を得たりすることも可能です。

つまり、平等性は「機会へのアクセス」という点で強固な基礎を築くことに繋がりますが、公平性は「チームというユニークな構造」を強固にするための支柱となるものなのです。

公平性と多様性、包括性の関係

同時に扱われることが多いので、「公平性」と「多様性」および「包括性」の関係についても少しお話ししましょう。

まずはその定義について。

  • 多様性:年齢、性的指向、性同一性、民族性、人種、社会経済的地位などのカテゴリーや、アイデア、経験などにおいて、異なる人たちがチーム内に居ること。多様な背景や考え方を持つ人々をできるだけ多く取り込むこと。
  • 包括性:誰もが歓迎されていると感じられ、違いが受け入れられ、サポートしあえる文化を構築すること。

この3つのコンセプトがどのように相互作用するかは、すでにお分かりでしょう。「多様性」は、チームに異なる意見や経験をもたらし、「包括性」は、多様なメンバーが歓迎され、サポートされていると感じることができるようにします。そしてこのサポートは「公平性」という形で提供されます。つまり公平性は、チームメンバーの個々のニーズを高め、すべての人に平等な機会を保証することを目指すものなのです。

実際にはこれらのコンセプトはすべて連動しているものです。包括性と公平性の向上はチームにさらなる多様性をもたらし、多様性が増すとより多くの包括性と公平性が求められます。したがって、機能的で多様性のあるチームを作るためには、これらのコンセプトが相互に必要なのです。

公平性が重要である理由

多様なチーム編成は、さまざまな意見や考え方を取り入れるために重要です。そうすることで、新しいアイデアが生まれ、チームは新しい課題に取り組むことができるようになるからです。

つまり、チームが公平性を意識することで、多様性を真に開花させることに繋がるのです。しかし、単に多様性のある環境を作るためだけでなく、すべてのチームにとって公平性が重要である理由は他にもあります。

1. 信頼関係

公平性は、サポート体制を示すことによって、チームメンバー間の信頼関係の構築を可能にします。チームメンバーが個人として扱われ、それぞれのニーズが満たされる時、彼らは大切にされていると感じるからです。そして、そのサポートは双方向であるべきものです。チームメンバーは、チームが自分の背中を押してくれると信じられれば、チームのために全力を尽くす可能性が高くなります。

「信頼」はチームが成功し、繁栄するための繋がりを生み出すために非常に重要なものであり、「公平なチームを持つこと」がその大きな要素となるのです。

2. チームの結束と定着

チームの結束を乱す最大の要因の1つが、身分や地位の差の意識です。チームメンバーは、地位の差が自分の成長を阻んでいると感じると、チームとあまり関わりを持ちたがらなくなり、鬱憤がたまり、時には決裂することにも繋がります。

チーム内に役割が存在することは当然のことではありますが、その役割はできるだけ透明化し、その役割に至る道筋を明確にする必要があります。チームメンバーは互いの違いを理由に、役割から締め出されるようなことがあってはなりません。公平であることは、地位の差をなだらかにし、所属しているチームの一体感を高めることに繋がります。 

また、必要なリソースを確保することによって、当然ながらチームの人材確保にも役立ちます。公平性が存在すれば、チームメンバーはよりチームを理解し、自分が歓迎されていると感じることができるのです。

3. レジリエンス

レジリエンスとは、新たな危機に適応し、そこから学んでより強くなることです。公平性は、多様性に具体的に対処し、異なる視点や経験を受け入れる方法を習慣づけることで、チームが適応する方法を学ぶのを助けます。また、危機がない時からお互いをサポートする方法を見つけ出しておけば、危機が発生した時にも、より効果的なサポートが可能になります。

リモート/ハイブリッドチームにおける公平性

現在、公平性をめぐる問題は、リモートチームやハイブリッドチームにとって特に顕著になってきています。このようなタイプのチームは、仕事とワークカルチャーの大きな変化に対応しなければならず、より多くのストレスに晒されているのはご存じの通りです。チームメンバーがどのように仕事をしているかが見えにくくなり、ワークスタイルに関しても基準を主張しにくくなっているのもその原因の一つです。

言うまでもなく、リモートチームやハイブリッドチームは、チームの結束に関するショックに直面しています。リモートワークによって生産性が向上した一方で、チームの結束力が低下していることは、以前にもここで紹介しました。チームメンバーは、自分一人で仕事をこなすことはできても、以前のように大きな集団の一員であることを感じられなくなっているのです。 

まだ多くのことが変化し続けており、決定的な長期的データもないため、これに対する完璧な回答は得られていません。しかし公平性は多様なニーズに着目し、それをサポートすることで、正しい方向への一歩を踏み出すきっかけを提供します。ハイブリッドチームやリモートチームは、お互いにもっとコミュニケーションをとり、新しいサポートの道を探す必要があるのです。

そのためには、スケジュールや休暇の面でより柔軟に対応できるように、チームの構造を変えることも必要になるかもしれません。また、メンタルヘルスのサポートや、不安に対処するためのセミナーを充実させることも考えられます。あるいは、ホームオフィスをより快適に、より生産的にするための新しい備品という形で提供することもあり得るでしょう。

公平性とチームビルディング

チームが公平性について考えるきっかけとなるもののひとつに、チームビルディングがあります。チームビルディングが行うのは、チームメンバー間の繋がりを増やすことです。私たちのチームビルディングのアクティビティは、パズルを使って行うもので、チームメンバーが共通の目標に集中しながら、感情や情報をお互いに話したり共有したりすることができます。関係性が強まれば、チームの公平感も強まります。

インバイトジャパンが長年大切にしてきたのは、年齢、人種、性別、国籍、言語など、人と人との間の壁を取り払うためのアクティビティを提供することです。 アクティビティを通してチームメンバーが自分らしさを発揮し、お互いの多様な才能やスキルを知ることができるユニークな空間を、利害関係の少ない環境の中で作り上げることを可能にします。

また、チームビルディングのプログラムは、チームメンバーの大きな可能性と、その可能性を育むさまざまな方法の両面から、チームの目の前にある可能性に心を開く助けとなるものです。