チームビルディングの目的:チームビルディングの核となる5つの目的とは何か、そしてどの目的があなたのチームにふさわしいかを見極める方法

チームビルディング目標

チームビルディングの目的を事前に考えることは、計画の重要なステップであり、プログラムの効果を左右する可能性さえもあるものです。 

目標を設定することは、さまざまな場面で重要です。もちろん、仕事においてもチームとして目標を設定することは重要ですし、それによって、チームがどこに向かっているのか、どうやってそこに到達するのかを確認することができます。また、買い物リストを作ったり、次のシーズンにどんな靴を買おうかと考えるなど、日常的な行動にも目標設定は存在します。

このような一般的な例の中に、実は、チームビルディングで見落とされがちな重要な要素が隠れています。正しいチームビルディングのためのアクティビティを見つけることは、完璧な新しい靴や良いスーツやドレスを見つけるようなものであり、それは体型やどのように見せたいかに応じて、正しくフィットしていなければならないということです。

また、買い物リストも何も考えずに書いたものでは意味がありませんよね。事前に何が欲しいのか、何が必要なのか、そして何が足りないのかを考えながら書き出すことでしょう。

この2つを合わせると、自分のチームや具体的なイベントのチームビルディングの目的を考える上で必要なことが見えてくるのではないでしょうか。つまり、チームの状態や体型、実現したいチーム像(理想像)や持っていないものを得るために、やりたいことを具体的に考える必要があるということです。  

このように、チームビルディングを最大限に活用するためには、事前に目的や目標を考えておくことが大切です。ただ、「流行ってるから」「他にやることがないから」という理由でイベントを選ぶのはやめましょう。その時々のチームのニーズは何か、そのアクティビティがチームにもたらすメリットは何かをよく考えてみてください。

また、仕事における他の側面と同様、一年或いはそれ以上の長期のチームビルディングの目標を考えることも有効です。そうすることで、チームの構造についてより批判的に考えるようになり、徐々に改善するためのステップを踏むことができます(時間と一貫した努力が必要ではありますが)。また、年間を通じてチームビルディングのためのイベントを計画するのにも役立ちます。(これは以前から繰り返し強くお勧めしていることですね。) 

そこで、このブログでは、イベントに適したアクティビティを見つけるのに役立つ、主なチームビルディングの目的について説明し、どの目的があなたのチームに適しているかを見極める方法についてお話しします。ぜひ参考にしてみてください。

核となる5つのチームビルディングの目的

一緒に チームの距離を縮める

チームビルディングのイベントは、チームメンバーがより個人的なレベルでお互いを知ることができる素晴らしい方法です。共通の趣味や経験で絆を深めることができれば、人脈も広がり、仕事場でのコミュニケーションもより円滑に、より効率的に進めることができます。その結果、チーム内の生産性が向上し、チームメンバー間の関係が緊密になることで、会社全体にもメリットがもたらされるのです。

多くのチームは、このような形ではお互いをよく知らないのではないでしょうか。中には、チームがまだ新しいという場合もあるかもしれませんが(その場合は、できるだけ早くお互いを知るべき理由があります。)、チームメンバーがそのための適切な機会を得られていない可能性もあります。このような場合には、チームビルディングのアクティビティが有効です。

特にリモートチームにおいては、全員がお互いを知っていて、その存在がメールの署名やZoomの画面上の名前だけのものではないことを確認することが重要です。また、離れた場所の同僚について知ることは、彼らの日常を少し理解し、助けが必要なときにいつ、どのように連絡するのがベストかを知ることにも役立ちます。

また、国際的なチームとリモートで仕事をする場合、チームビルディングのイベントは文化の違いを埋めるのにも役立ち、同僚の異なる生活様式や文化的影響を学ぶ機会も提供します。

一緒に何かを学ぶ

新しい技術や人生にとって価値あることを学んだという感覚は、とても満足感があり楽しいものです。チームビルディングのイベントで、チームとして一緒に何かを学ぶことで、達成感を共有し、より親密な関係を築くことができます。

そのため、多くのチームビルディングのアクティビティでは、オプションでワークショップや講義が提供されています。チームビルディングのさまざまな側面や、より効率的に共同作業を行う方法について学ぶことは、チーム全体の意識を高め、チームメンバーが学びのプロセスを共有できる良い方法になるでしょう。

例えば、インバイトジャパンが提供しているようなパズルゲームや屋外でのチームビルディングアクティビティなど、利害関係の少ない環境で共通の課題に直面することによっても、学習主導型の結びつきが生まれます。このようなアクティビティは、「安全」で「コントロールされた」環境の中で、チームの挑戦する力を試し、成長させることができるのです。

一緒に課題に取り組むことで、チームメイトの長所や短所、考え方など、多くのことを知ることができます。このような情報は、ストレスの多い状況で一緒に仕事をするときに特に貴重です。同じ考えを持っていれば、一緒に仕事をすることはとても簡単になるでしょう。

表面上は仕事に関係のないことでも、チームメイトと一緒に新しい発見ができるようなイベントであれば、コミュニケーションを促し、全体の仕事の質を高めることに繋がるのです。

一緒に祝う

チームで一緒にちょっとしたお祝いをすることも、優れたチームビルディングの目的になり得ます。プロジェクトの完了、製品の発売、新しい重要な顧客の獲得などといった成功のお祝い、あるいは単にチームへの感謝の気持ちを伝えるために行うのも良いでしょう。上手くいった仕事に対して感謝の気持ちを示すことは、チームのモチベーションを高めるという点で、非常に大きな効果があります。

また、目標の達成を祝うことで、互いに感謝し、チームとして成功の報酬を享受することの重要性を学び、次の大きなプロジェクトに備えることができるのです。

一方、楽しいことには、必ずしも理由が必要な訳ではありません。チームとして純粋に楽しむことは、メンバーのストレス発散にもなりますし、「一緒に楽しみながら仕事をしてもいいんだ」という意思表示にもなります。アイデアを出し合うには、開放感や気安さが必要ですが、「楽しむ」ことがそれを後押ししてくれるのです。ですから、「楽しむ」ことをチームビルディングの目的のひとつにすることは、それほど不真面目なことではないということも、是非頭に置いておいてください。

このため、非公式で緩やかな構成のチームビルディングアクティビティは、いつでも好きなときに計画できる上、チームとして一緒にいることを祝うことができるため、この目的に最適なのです。このような楽しいアクティビティを取り入れることで、より士気を高めるチームビルディングを、労力をかけずに行うことが可能となります。  

一緒に信頼関係を築く

まず、チームメンバー全員が、それぞれの才能、スキル、夢、そして新しいアイデアを持った個人であることを忘れないでください。そして、その潜在能力を十分に引き出すには、チーム内に信頼関係を築く環境が必要です。そうすれば、メンバーは安心して自分のスキルやアイデアを共有し、チームの目標に調和させることができます。

また、安全だと感じられる環境を作ることで、チームメンバーは問題を発見したときにオープンに対処することができ、さらに自分たちの創造的なアイデアを出すことに意欲と自信を持てるようになります。

また、チームメンバーも、個々のニーズやワークスタイル、好みを把握することで、同僚に仕事を任せやすくなります。これらは、チーム全体のワークフローやプロジェクト管理能力にも影響を与える重要な要素です。 

また、チームワークを大切にすることで、ストレスや不安も軽減されます。そして、その「解放」されたエネルギーは、生産的な仕事や新しいアイデアや製品の開発に振り向けられるようになるのです。これは「心理的安全性」と呼ばれるもので、インバイトジャパンではこのテーマについてよくお話ししています(このテーマについてのワークショップも開発しました)。

一緒により効率的なチームになる 

結局、チームが目標を達成するために重要なのは、より緊密なチームになることです。もし何も達成できていないのなら、もし基準や褒美のようなものがないのであれば、どんなに仲の良い、緊密なメンバーであっても、チームは低迷してしまうことになりかねません。しかし、ここまで明確に提示してきたように、効率とチームビルディングは両立するのです。

チームの仲が良く、連携が取れていれば、ある目標から次の目標へ効率的に移動することが可能になれます。また、新しい目標や、それを解決するための新しいアイデアも生まれやすくなるでしょう。このように、チームビルディングは正の強化のループにつながります。チームビルディングを行うたびに、チームはより親密になり、より多くの目標を解決できるようになり、さらに親密になっていくのです。まさにWin-Win-Winと言えますね。

しかしそれ以上に、チームビルディングアクティビティはチームの弱点と強みを明確にすることで、チームの効率を高めるものでもあります。挑戦やディスカッション、学習の機会を提供することで、チームは自分たちのチームのパフォーマンスと運営を振り返ることができるのです。

広い視野を持つには、一歩下がってみることも大切です。チームビルディングは、チームを日常から引き離し、目指すべき理想を示すことで、これを実現します。

一つ注意点として、チームビルディングの目的を「効率性」とするチームは、ガイド付き、またはオープンディスカッションの段階を通じて、自分たちのチームを振り返るようなアクティビティを選ぶようにする必要があります。イベント終了後には、チームが何を学び、どのように感じたかを確認し、今後の進捗を測定するためのフォローアップを必ず行ってください。

チームビルディングの目的の選び方

複数のチームビルディングの目的を持つことも可能ではありますが、ニーズに合った最適なアクティビティを見つけることができるよう、各チームビルディングアクティビティの目的を1つに絞るか、少なくともいくつかのアクティビティに優先順位をつけることをお勧めします。ここからは、そのための手順をご紹介します。

チームを大切にする

どのチームビルディングの目的を選ぶかを考える上で最も重要なステップは、チームを大切にすることです。つまり、チームがどのように発展しているのか、どのような構造がチームの利益となり、また制限となっているのかに関心を持ち、チームの改善と向上を促すことです。そうすれば、あなたやあなたのチームメイトは自然と、チームに何が必要なのか、どんな時に外部の助けが必要なのか(例えば、外部のチームビルディングイベントなど)を考えるようになります。

お互いの話を聞く 

チームメンバーとのコミュニケーションは、チームビルディングの目的をより明確にするのに役立ちます。特に「傾聴」は、チームの現状や問題点を認識し、メンバー全員のためになるアクティビティやプログラムを見つけるのに役立つものです。

また、お互いの意見に耳を傾けることで、チームメンバーがチームについて共有したり、意見を述べたりすることができ、チームビルディングのプロセスを飛躍させることができます。そうすることで、進むべき道や目標がより明確になるのです。また、チームが実際にアクティビティを計画し、参加するようになったときは、既に良いスタート地点に立っていることも意味します。

振り返りとブレインストーミングの時間をとる

ブレインストーミングはチームの意見を一致させ、チームが持つ様々な意見やアイデアを整理するのに最適な方法です。チームビルディングの目的に関して言えば、ブレインストーミングは目標の優先順位を決め、特にチームが直面している問題への対処方法を策定するのに役立つものであると言えます。

あなたのチームが高い能力と有効性を持って機能していても、改善すべき点は常にあるはずです。あるいは、チームは上手く機能しているが、新しい課題を見つける必要がある場合もあります。チームビルディングは、このような場合(インスピレーションや創造性といった分野も含む)に役立ちますので、常に振り返りを行い、パフォーマンスやチームについて話し合うと良いでしょう。

質問する

この振り返りとブレインストーミングの一環として、チームで過去に行ったチームビルディングの目的について自問自答することが必要です。以下の質問は、有意義で有益なチームビルディングの目的を見つけるために、チームを導くのに役立ちます。

  • あなたのチームは何がうまくいっていますか?
  • チームのどの部分を改善する必要があると思いますか?
  • このチームについて、直すべき点を一つ選ぶとしたら、それは何だと思いますか?
  • 他のチームメンバーをどの程度頼ることができますか?
  • 仕事以外でもチームメンバーともっと仲良くなりたいと思いますか?
  • この一年で、このチームはどのように改善されたと思いますか?
  • 今後、このチームが直面する可能性のある課題は何だと思いますか?また、チームは今、それに対してどのように備えることができると思いますか?
  • 過去に行われたチームビルディングのイベントで、チームが楽しめたものは何でしたか?それはなぜだと思いますか?
  • このチームがもっと学ぶべきだと思うトピックはありますか?

最後に

このガイドが、チームビルディングの目的と、どのようなチームビルディングアクティビティに参加したいかを、より意識的かつ批判的に考える一助となレバ幸いです。目的を頭の中で明確にしておけば、より有意義なアクティビティを選ぶことができ、そのアクティビティから得られる学びをよりしっかりと内面化することができます。また、共に成長し、学ぶための新しい機会に、目と耳を開いておくことも重要であることを忘れないでください。

チームビルディング完全
ガイドブック

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吾輩は猫である。名前はまだない。どこで生れたか頓と見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している。