レジリエンス part 2: 「レジリエンスの高いチーム」の特性を知る

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Resilience パート2: 「レジリエンスの高いチーム」の特性を知る

Table of Contents

先月のブログ記事で、「レジリエンス」という概念をご紹介しました。この言葉は最近あらゆる場所で使われるようになったいわゆる「バズワード」ですが、特に今、チームビルディングにも応用できるものであるため、ビジネスシーンで更に注目を集めています。実際、前回もお話しした通り、レジリエンスがこのような流行語になったのは背景には、まさに今、世界で起こっていることが大きく関わっているのです。

簡単におさらいすると、レジリエンスとは、困難な状況を避けるのではなく、適応し、毅然とした態度で困難に立ち向かうことを意味します。そのためにはある程度の準備と意識的な努力が必要であり、またある程度、自分の知らないこと、自信のないことも意識することが必要です。

政府や大企業を含む多くのチームがレジリエンスに注目しているのは、人々の個人的な生活から、環境、グローバルなサプライチェーン、世界の政治など、世界中で起こっている不確実性のためです。今は移行と変化の時代であり、そのような時代に対処するための最善の方法は、可能な限りのレジリエンスを身につけることであると考えられます。

今回のブログ記事では、このテーマについてさらに深堀りし、「レジリエンスを身に着けたチーム」を作る方法に踏み込んでいきます。レジリエンスの特徴を見ることで、チームビルディングやその他の良い準備のための習慣を通じ、チームのレジリエンスを構築・維持する方法について、より良い理解を得る助けになればと思います。

レジリエンスのサイクル

このテーマに関する前回のブログ記事では、我々が直面するあらゆる「危機」のサイクルと、レジリエンスによってチームがそのサイクルを「乗りこなし」、最後にはより強くなって帰ってくることができるということについて触れました。経済協力開発機構(OECD。現在、発展途上国のレジリエンスにも関心を寄せている)は、危機の際にレジリエンスがチームや国にどのように役立つかについて、以下のような非常に整然とした見方を示しています。

  • 潜在的な脆弱性の蓄積を防ぐ
  • 問題が発生した時に、それを吸収するための準備ができる(適応性にも関連する)
  • 集団に迅速な回復をもたらす能力を与える

では実際には、レジリエンスのどのような要因や特性がこれらを可能にしているのでしょうか。ここからは、より高いレジリエンスを形成・維持するために不可欠な、チームの5つの側面をご紹介します。

1. チームとしての強い意識

まず最も重要な点であり、チームや個人のレジリエンスを高める多くの要素の根底にあるものだと私が考えているものから挙げましょう。それは「自分自身についてと自分が何をしているのかを知ること」です。具体的には、誰のために働いているのか?誰を助けようとしているのか?最も重視しているな理念や動機付けとなる哲学は何か?何を生み出したいのか?といったことが考えられます。

当たり前のことだと思われる方も多いかもしれませんが、自分自身の感覚やチームのアイデンティティを再確認し、全員が同じ考えを持っているかどうかを定期的に改めて確認することは非常に大切です。チームの結束力を高めるためにも重要なことと言えます。チームが主眼を失ったり、それが何なのか分らなくなったりしたら、それは「チームの先が長くない」という重大な兆候なのです。

確かに、チームのアイデンティティを強く持つことと、適応力を高めることの間にはある種の矛盾があるように思えるかもしれません。しかし考え方を変えれば、(詳細は後述します)強い目的意識とアイデンティティを持つことによって、いつでも戻れる安定した基盤を作ることができ、適応力を高めることができるということなのです。

2.心理的安全性

心理的安全性については、これまでにも何度か取り上げてきましたが(インバイトジャパンのチームビルディング向けのワークショップでも積極的に取り入れています)、それには理由があります。心理的安全性は、コミュニケーション、信頼、対立管理、意思決定など、非常に多くの有用で有益なチームビルディングの要素を含んでおり、全てのチームにとって重要なコンセプトとなるべきものだからです。そして当然これは、レジリエンスについての今回の議論に特に関連しています。

心理的安全性とは、チームワークの環境を整えることで、チーム全体の開放性を高め、生産性を向上させることができるというものです。メンバーが自分の意見や懸念、感情をより安心して共有できるチームは、チームワークの向上につながります。衝突を避けるのではなく、むしろ恐怖や報復を感じることなく、批判や新しいアイデアを前面に出して有益な議論ができるように管理された環境を目指すものです。

心理的に安全なチームは、個々のメンバーに対する強い信頼感と思いやりが既にあるため、よりレジリエンスが高くなります。また、いざというときに必要な、チーム内の対立や意見の相違を処理するためのシステムも整っているのです。 

3.自律性

自律性とは、自立しているという感覚や、状況に応じて柔軟に行動できる自由さと理解することができます(後述する「柔軟に行動できる」という実際の能力とは異なります)。そしてチーム内での自律性が高まれば、個人が単独で行動したり、グループの他のメンバーと一緒に考えて決定を下したりする力が生まれます。これにより、チーム全体がより強く、より弾力性のあるものになるのです。

特にリモートワークでのチームビルディングにおいては、この「自律性」の重要性が際立ちます。リモートワークでは、チームメンバーが上司やチームの他のメンバーの指導をいちいち受けずに、タスクやプロジェクトを遂行することが求められるからです。もちろん、チームには強い結束力と信頼感が欠かせません。つまり直感に反して、自律性と団結力は相まって、お互いに強化し合うことができるということなのです。

自律性というと個人に関するものと思われがちですが、集団的なものと捉えることもできます。自律的なチームとは、制限の有無に関わらず、「自分たちには仕事を成し遂げる力がある」と実感できているチームです。チームは時に、企業の規制や文化、規模、資金、さらにはパンデミックなど、自分たちの力が及ばないあらゆる要因に阻まれることがあります。しかし自律的なチームは、その限界の中でも行動の余地を見つけ、協力して成功させることができるのです。

4.即興性と適応性

レジリエンスの核心は、変化する状況や危機に(場合によっては迅速に)対処できることであり、これができるチームは通常、即興と適応の能力が優れています。しかし、これはチームとして必ずしも自然に身に付くものではないので、即興の技術を練習することが役に立つかもしれません。(インバイトジャパンでは、即興演劇をベースにしたチームビルディングのワークショップも行っています。※演技力は不要なのでご安心を!)

即興には、実験、忍耐、そして多くの信頼が必要とされます。つまり即興で適応できるチームは、上記のような特徴を(全てでなくとも)持っていることが多いのです。しかしここで何よりも重要なのは、強いアイデンティティーを持っていることだと私は思っています。自分には何ができるのか、自分の目的は何なのかを知っていれば、途中で自分を見失うことを恐れずに、さまざまなことに挑戦することができるのです。

私たちの会社を例に挙げると、パンデミックが発生したとき、私たちは会社の将来について、一緒に多くの難しい決断をせざるを得ませんでした。コロナウイルスが蔓延している状況下では、脱出ゲームの施設を維持することが非常に困難であることが分かっていたので、かなり早い段階でオンラインでのチームビルディングにサービスの軸足を移し、業務を完全にリモート化することにしたのです。

当然、それまでのやり方をほぼ一新することへの恐れはありましたし、実際に当初は即興的かつ実験的な試みが多く、その過程で失敗することもありました。しかし、新しいアイデアやコンセプトを常に試し続け、最終的には新しいオンラインゲームでの大きな成功に繋がっています。(オンラインチームビルディングはまだまだ成長段階と考えており、学びを新しいゲーム開発に活かす作業を継続していますので、今後もご期待ください!)

紆余曲折あれど、これは私たちが最終的にはお互いを信頼していたからこそ成し遂げられたのだと確信しています。また、「質の高い謎解きチームビルディングアクティビティをあらゆるチームに提供し、チームの関係をより強固にする手助けをすること」という会社の核となる目的と、そのために自分たちが何をすべきかも理解していたのです。

4.リソースフルネス:今ある能力や資源を最大限に活用する

自律性と即興性は、どちらもレジリエンスの中心となる要素です。どちらも、チームが自分たちの内部のリソースを使って危機に対処することを指しており、「リソースフルネス」は、今まで思いつかなかったようなリソースをチーム内で見つけ出すことができるという意味で、ここに関連しています。それはメンバーの才能や、捨てられていたアイデア、あるいは何年も使われていなかった古い手法かもしれません。

 しかし同時に、外部からの助けが必要な時を知ることも大切です。チームが危機に対処する際には、内部のリソースだけでなく、自分のチームや会社以外にも目を向けることが必要な場合があります。それは専門的な知識や、新しい顧客やチームメンバーの獲得、あるいは新しいチャンスを探すことかもしれません。一般的に、臨機応変に対応するには、多くの自己認識と、自分が知らないことや持っていないものを認める謙虚さが必要だと思っています。このような姿勢は、チームが危機に直面したときに、過去の成功体験だけに固執しないようにするためにも役立つでしょう。

(「Resourcefulness」は辞書を引くと「臨機応変」とも出ます。私はそこに若干の差異を感じると同時に、補完し合うようにも感じたため、今回はカタカナの「リソースフルネス」と「臨機応変」を使い分けました。蛇足と知りつつも、理解の助けになればと思いったため、ここで補足しておきます。)

最後に: 楽観主義についての補足

上記の特徴を知ることで、チームはレジリエンスについての認識を深め、不足している部分を補うことができるでしょう。例えチームが既にこれらの特性を全て持っていたとしても、強化する方法は常にあります。だからこそ、定期的なチームビルディングのセッションが重要なのです。

この章では、より実用的で具体的な特性に焦点を当てよう考えていましたが、調べているうちに「感情的な特性」もいくつか出てきました。その一つが「楽観性」です。感情は重要ではない」と否定したいわけではありません。確かに、レジリエンスを発揮するような危機に瀕した時に平常心を保つためには、感情が非常に重要であることは論を俟ちません。しかし、今回挙げてきた特徴を取り入れることで、チームは自然と楽観的になるのではないでしょうか。 

感情を(特に楽観主義を)コントロールしたり、計画したりするのは非常に難しいものですし、感情をコントロールすべきだとも思いません。しかし、行動は自分でコントロールすることができ、感情の状態に影響を与えることができます。チームが目的意識を持った時や、チームメンバーがお互いに信頼し、心を開くことができた時、チームが事態をコントロールしていると感じた時や、来るべき変化に適応できると感じた時…そのような状況の時に、チームはより楽観的になり、将来を楽しみにする傾向があります。そして例え困難な状況に陥ったとしても、自分たちには生き残り、成功する力があることを知るのです。

インバイトジャパンは、あなたのチームがよりレジリエンスの高いチームになるためのお手伝いをします。私たちが提供する様々なプログラムやアクティビティは、この記事で紹介した特性を強化するだけでなく、チームに楽しみ、解放し、自分自身でいられる空間を提供することを目的としています。詳細については、お気軽にお問い合わせください!

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