「Zoom疲れ」とチームビルディング:チームのオンラインコミュニケーションを向上させるために知るべきこととその方法

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先日、中国・武漢で発生した最初のロックダウンから2年が経過したことを受け、この2年間を少し振り返ってみました。そして、緊急事態宣言やロックダウン、セミロックダウン、リモートワークの日々の中で、ずっと変わらず存在していたものがあるとすれば、それはZoomではないかと気付きました。(ここでは、日常の一部となったSkype、Teams、Hangoutsなどといったさまざまなビデオチャットアプリケーションを総称して「Zoom」と呼びます。)

これらのツールは、コミュニケーションや人々の交流をより良いものにしたことは間違いないでしょう。離ればなれになった家族や友人と話すことができるようになり、私たちの働き方や暮らし方にも急速な変化がもたらされました。しかし、そこには代償もあったのです。

「Zoom疲れ」という概念は、この2年間を通してよく耳にしていました。実際パンデミックが始まり、人々がZoomに目を向けるとほぼ同時に、「人々がZoomで疲弊し始めた」という記事が出始めていたのを覚えている人もいることでしょう。 

ただ当時は、これは感覚的な疲労とばかり思っており、私はあまり気にしていませんでした。しかし、特に長時間のZoomミーティングを行った後、長時間画面を見続けることによる肉体的な疲労とは異なるものを感じ始めます。そして調べていくうちに、「Zoom疲れ」には見た目以上の意味があることが分かったのです。

「Zoom疲れ」は精神的な疲労や不安感も引き起こすものであり、「一人になりたくなる」、「無気力になる」という症状もよく耳にします。社内コミュニケーションでもサービス提供でもZoomに依存しているチームビルディング会社として、私たちにとってこれは重要な問題です。しかしこれは、特定の働き方をするチームに限らず、すべてのチームが今、意識しなければならないことでもあります。

そこでこのブログでは「Zoom疲れ」の原因と、個人およびチームが試せる解決策をいくつかご紹介します。また、この問題に正面から取り組むことによって、チームがより積極的に新しいハイブリッドなワークスペースを作り、より包括的で柔軟な職場環境を構築することが可能であることを提案したいと思います。これはチームが自分たちの構造やコミュニケーションの方法をコントロールするチャンスでもあるのです。

「Zoom疲れ」の原因とそれらを軽減するための解決策

スタンフォード大学は、「Zoom疲れ」を研究するパイオニアのひとつであり、その予防策を打ち出しています。「Zoome疲れ」の原因の多くは、Zoomやオンラインチャットの機能が通常のやりとりとは異なることによって、脳や体が混乱してしまうことと関係があるそうです。 

1) 過剰な接写によるストレス

→ ウィンドウのサイズを小さくする

Zoomでのチャットは通常、ウィンドウが画面全体を占めることが多いため、参加者の顔をより間近に見ることになります。また、Zoom会議ではアイコンタクトの回数が多くなり、それがストレスに繋がっている場合もあるようです。

そんな時はウィンドウの大きさを小さくして画面全体を覆わないようにするだけで、ストレスを減らすことができます。画面サイズが変わるだけで、目を逸らしたり、目と心を休めることが可能になるでしょう。 

2)常に自分自身を見ていることによるストレス

 →「 セルフビューを非表示」にする 

会話中にずっと自分自身の姿を見ているのも、人間として正常な状態ではありません。Zoomチャットでは視線を自分自身に集中させてしまう傾向があり、それによって実際の会話に集中できなくなったり、自意識や不安のレベルが高くなる可能性があります。

 これを解決する素晴らしい方法は「セルフビューを非表示にする」をクリックして、自分の姿が自分で見えなくなるようにすることです。私の個人的な経験からも、これは革新的であったと言うことができます。会話も弾みますし、長時間の会議でも不安を感じることが少なくなるでしょう。 

3)モビリティが低下することによるストレス

→ 外付けカメラ、キーボード、スタンディングデスクなどを利用し、立ち上がって歩く

対面での会話では、立ち上がったり歩き回りながらでも話を聞くことができますが、Zoomチャットでは一ヶ所(画面の前)に留まることが求められます。このため、特に長時間行う場合は、多くの人が不安や焦りを感じるようになります。

これには画面から離れた場所に外付けカメラを準備し、話しながら移動できるようにするのが解決策になるかもしれません。また、スタンディングデスクを使用すれば、さらに動きやすさが向上します。また休憩時間に意識的に立ち上がり、部屋の中を歩き回ることも効果的です。 

4)「認知的負荷」が高いことによるストレス 

→ 「音声のみ」で参加して画面から目を離すことにより、視覚の休憩を取る

「認知負荷」とは、会話中に考えなければならないこと、吸収しなければならないことの量のことです。私たちは対面での会話に伴うあらゆる合図、ジェスチャー、微妙なニュアンスに対応できるよう、かなり高度に進化を遂げてきました。

しかしオンラインチャットでは、カメラの配置、照明、音質などを考えなければならないため、これらの「認知負荷」にもう1つの層が加わります。また、オンラインではボディランゲージのシグナルを見たり伝えたりするのが難しいため、より多くのエネルギーを使って相手のシグナルに気を配り、ジェスチャーをしなければなりません。

そこでおすすめなのが、カメラをオフにして画面から目を逸らし、視覚的な休憩を取る方法です。音声のみの情報に絞ることで、参加はしていても、画面上の出来事や情報量に圧倒されることがなくなるでしょう。

「Zoom疲れ」を軽減するためにチームで実践できること  

次は一歩引いて、チーム全体として何ができるかを考えてみましょう。結局のところ「Zoom疲れ」はチーム全体の問題であり、メンバー全員に影響を与えかねないこの問題を解決するために共感し、団結することが必要です。また、チーム内のメンタルヘルスの問題をサポートするという意味もあります。

これはチームで解決策を議論する良い機会であり、信頼感を築き、自分たちの職場文化を作るという主体性を持つことに繋がるでしょう。

ここでは、チームが利用できるいくつかの提案をご紹介します。是非取り入れてみてください。

  • 音声のみの会議を増やす
  • オンライン・ビデオ会議は必要な時だけ利用する
  • 他のツールやアプリケーションの活用を検討する
  • Zoomセッションの合間に、より多くの休憩時間を与える
  • オンラインオフィスのニーズを満たすために、全員が適切な機器とリソースを持っていることを確認する
  • Zoomフリーデーを作る
  • Zoomミーティングに手軽で楽しいアクティビティを取り入れて、チームに活力を与え、気分を高める

ハイブリッドチームとしてチャンスを活用し、チームを変革して力を発揮する

チームは今、自分たちが望むハイブリッドなワークカルチャーを生み出す素晴らしい機会を手にしています。すべてが新しく、解明されていないものばかりであるため、ここにはまだ「正解」がありません。つまりチームがどうあるべきか、どうなるべきかという点において、多くの自由があるということです。

「Zoom疲れ」を軽減する方法について話し合うことで、チームはハイブリッドなワークスタイルに対して主体性を持つことが可能になります。そしてそれこそがハイブリッドチームの利点とも言えるでしょう。「ハイブリットチーム」というコンセプトには非常に多くのバリエーションがあるため、明確に定義することは困難ですが、裏返せば、それはチームがどのように機能し、働くかをより自由に決定できるということを意味しています。

ツールやテクノロジーをどのように使うか、またその際のマナーなどをチームとして決めておくことは、ハイブリッドチームのあり方を決める上で大きな意味を持つでしょう。